
【図1】読書と言語能力の相関(出典:ベネッセ教育総合研究所「小中学生の学びに関する実態調査」2014年)
読書習慣の有無と言語能力の高さには、相関関係が見て取れる。だから、本を読む習慣は、できる限り早いうちに育みたい。そのために必要なのは、幼いころから本が子どもの視界に自然に入る環境を整えることだ。
例えば、リビングや廊下などの一角を使って、子どもの視界に入る高さに本棚を造り付けてみよう。こうすれば子どもは、本を自然に身近に感じるようになるはず。本を並べるときには、背表紙ではなく表紙が見えるようにすると、子どもの興味を引きつけやすくなる。あえてきれいに本棚に整理せずに、ソファなどにも本を置いておき、子どもがなにげなく手を出せるようにするのも一案だ。

【画像1】表紙の絵が子どもの視界に入るような高さに本を置くスペースをつくり、表紙が見えるように本を並べよう(イラスト:須山奈津希)

【図2】親のかかわりと子どもの一日の平均勉強時間(出典:ベネッセ教育総合研究所「第4回子育て生活基本調査」2011年)
放っておかれると、子どもはなかなか勉強する気にならない。親が適切にかかわると、学びに対するモチベーションは高まる。調査結果が明らかにしたのは、学校や塾のノートに親が目を通す子どものほうが、平均勉強時間が長いこと。小学6年生では1日に平均で約20分の差がつく。もちろん勉強時間が長ければいいということではないが、親の関心は、それほどまでに子どもの学習意欲を刺激するということは言える。
炊事をしながら、母親が子どもの相手をできるようキッチンを開放的なアイランドタイプに。その前に、勉強することを前提とした大きめのダイニングテーブルを設置しよう。わからないところがあれば、すぐに聞ける環境が子どもの学習意欲を促す。キッチンカウンターの下などに、勉強に必要な教科書や資料などを収納するスペースをつくっておけば、よりスムーズに勉強に取り掛かれるはずだ。

【画像2】勉強していて、わからないところが出てきた。そんなとき、顔を上げれば母親が教えてくれる。そんな環境が学習意欲をキープする(イラスト:須山奈津希)

【図3】時間帯別勉強している子どもの割合(出典:ベネッセ教育総合研究所「第2回放課後の生活時間調査」2013年)
中学生ともなれば、成績上位者と成績下位者の間で、時間の使い方に違いが出てくる。夜に勉強するのは当たり前だが、成績上位者のほうが下位者よりも明らかによく勉強している。一方で朝勉強する子の数は限られているが、それでも成績上位者は下位者より多い。
朝早起きして勉強するためには、当然夜ふかしなどはしていられない。”早寝早起き朝ごはん”は最近では社会人にも推奨されているほどで、規則正しい生活リズムを守るのはとても大切なこと。そのカギとなるのが、朝、自然に気持ちよく目覚められる環境だ。できれば子どもの寝室は東向きで、窓から朝日が入る場所に設置してあげたい。可能ならトップライトが望ましいが、少なくともベッドを窓際に置くなど工夫しよう。自然な光による穏やかな目覚めは、脳を活性化し、朝から気分よく勉強できるはずだ。

【画像3】カーテンをかける場合は、クロスオーバータイプなどにして窓をふさがないように。周りが明るくなって自然に目が覚める。これが理想の目覚め方だ(イラスト:須山奈津希)
本が身近にあること、少なくとも小学生の間はリビングやダイニングで勉強すること、子ども部屋は寝るための空間と割り切ること。子どもは親と一緒にいたいこと、親がそばにいてくれると自然に学ぶようになること。注文住宅を建てる際や、大規模リフォームをする場合でないと難しい部分もあるが、今の住まいでも取り入れられるポイントもありそうだ。こうした知見を参考に、自分たちのライフスタイルに合わせた、子どもが学ぶ住まいの空間づくりを考えてみよう。
文/竹林篤実、イラスト/須山奈津希
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