4月1日に、いよいよ消費税が8%に上がる。消費税増税実施を前に、スーパーでは表示価格が税込から税抜きに変更されたり、駅では電車の運賃値上がりに関する掲示が出たりと、街中にも変化が訪れている。さらに、アベノミクス効果で円安が進み、輸入製品を中心に値上がりが相次いでいる状況だ。
では、家のなかで使用する商品についてはいかがだろう。例えば家電業界では、消費税増税前の駆け込み需要が見込まれるのだろうか? そんな疑問を家電アドバイザーとして活躍する安蔵靖志氏に伺い、4月までに買っておくべき家電を教えていただいたのでご紹介したい。
■冷蔵庫
「家電の買い替えを検討している人に、まずおすすめしたいのが冷蔵庫とエアコンです。どちらも消費税増税の影響が大きい高額家電ということだけでなく、ここ10年ほどで大幅に省エネ性能が向上したためです。資源エネルギー庁の調査によると、家庭における消費電力量の内訳1位が冷蔵庫(14.2%)で、照明機器(13.4%)、テレビ(8.9%)、エアコン(7.4%)と続きます。買い替えを検討しているということであれば、恐らく10年前後は使っているでしょうから、電気代の大幅節約にもなります」
安蔵氏のおすすめ商品:三菱電機「JXシリーズ」
「最近おすすめの冷蔵庫は、三菱もしくは日立。三菱電機『JXシリーズ』の最新モデルは幅68.5cmとスリムながら、10年前のモデルに比べて157Lも増量した605Lもの大容量を実現しています」
■エアコン
「先ほどの消費電力内訳データは最近のものですが、以前はエアコンの割合がもっと高かったんです。つまり、エアコンは省エネ性能がかなり上がっているということになります。三菱の『ムーブアイ』、パナソニックの『エコナビ』など、各社とも人の居場所を感知して効率的に冷暖房するセンサー機能が充実していますよ」
安蔵氏のおすすめ商品:東芝「大清快GDRシリーズ」
「コンプレッサーの圧縮部に2つのシリンダーを用いた『デュアルコンプレッサー』を採用しており、大きな能力が必要な場合は2シリンダー、小さな能力でいい場合は1シリンダーで運転します。これによって、従来のような『冷房がオンになると寒い、オフになると暑い』といった体感のムラがなくなりました。45Wという、扇風機並みの低消費電力で冷房“涼風”と暖房“保温”運転が可能ですし、さらにPM2.5対応の空気清浄機能も備えています」
■洗濯乾燥機
「洗濯乾燥機も10年前に比べてかなり進化した家電のひとつです。特に、斜めドラム式洗濯乾燥機の進化が顕著。登場したばかりのころはトラブルも多く、消費電力が高いのが難点でした。最近の製品は、より節水を実現しただけでなく、エアコンと同じヒートポンプ方式を乾燥に採用することでかなり省エネになりました。以前のヒーター方式は乾燥時に水を使う必要があったため、節水・節電の両方でかなり良くなっています。また、汚れ落ちは縦型の方ほういいといわれますが、お子さんが部活などで頻繁に頑固な泥汚れを付けて帰ってくるのでもない限り、問題ないレベルにまでなってきています。そういう意味ではかなり“買い”だと思います」
安蔵氏のおすすめ商品:日立「ヒートリサイクル 風アイロン ビッグドラムスリム」
「こちらはヒートポンプ式とはちょっと違いますが、同じような方式によって節電と節水を実現しています。洗濯のたびに洗濯槽を自動的に掃除してくれる自動おそうじ機能もいいですが、何より魅力なのが『風アイロン』機能。乾燥時に強い風を吹き付けることによって、アイロンのようなしわ伸ばし効果を実現しています」
■スチームオーブンレンジ
「スチームオーブンレンジは最初に比べてかなり安くなり、3万円~5万円ほどで買えるようになりました。しかし最上位モデルになると、依然として10万円以上しますので、買い替えるなら今かもしれません」
安蔵氏のおすすめ商品:日立「ベーカリーレンジ ヘルシーシェフ」
「スチームオーブンレンジに加えて食パンを全自動で焼けるという優れものです。電子レンジやオーブン、スチーム機能だけでなく、ホームベーカリーも気になるという人には断然おすすめです」
■パソコン
「もし万が一、自宅で使っているパソコンが『Windows XPパソコン』だったら……。すぐにでも買い替えることをお勧めします。2014年4月にWindows XPのサポートが完全に終了し、今後はウイルスやマルウエア(悪意のあるプログラム)などに対してのアップデートなどが全く行われなくなります。古いパソコンにWindows 7やWindows 8などをインストールする方法ももちろんありますが、非力なパソコンをアップデートするよりも新しいパソコンを買ったほうが間違いないでしょう」
安蔵氏のおすすめ商品:富士通「LIFEBOOK AHシリーズ」など
「インテルCore iシリーズを搭載するパソコンであれば、まず間違いないです。最新OSのWindows 8はタッチ操作に最適化されているので、タッチパネル搭載モデルがお薦めですね」
最後に、今買うべきか・買わざるべきか、見極めるポイントについて教えていただいた。
「見極めの大きなポイントは『省エネ』。冷蔵庫や洗濯機、エアコンなどの耐久消費財は『壊れたら買い替える』というのが基本だと思いますが、長い目で見ると早めに買い替えたほうが“快適さ”と“電気代”どちらの意味でもお得です。消費増税は、ひとつのタイミングと考えていいと思います。また、今回の増税の家電業界への影響は、住宅や自動車などに比べて小さいといわれていますが、増税直前の3月中ごろぐらいになると、やはり駆け込み需要が増し、価格が下がらないどころか上がってしまう場合もあります。買うなら、それより前に。もしタイミングを逃したら、4月以降、増税後の消費冷え込み対策として値下げされるまで待ったほうがいいと思います。おそらくGW明けぐらいでしょうか」
家電の買い替えで悩んでいる人は、是非参考にしてみてほしい。また、これから3月に向けて、新生活を迎えるため新しい家電を購入するという人も多いはず。消費増税前の駆け込み需要とバッティングして値上がりしてしまう前に、早めに購入したほうがよさそうだ。