制服やスーツは10月1日前後で夏服から冬服に衣替えするという人も多いが、私服となると、一年中タンスの中身は入れ替え無しという人も多いのでは?しかし、衣替えには衣類のメンテナンスや収納の効率化など、メリットがたくさんある。そこで、いま一度衣替えを見直し、あなたの生活に取り入れてみてはいかが。
10月1日は衣替えの日だ。
古くは宮中で官位をあらわす衣類を季節の変化に合わせて着替えたため、そこから「衣替え」の言葉が生まれたという。はじめは「更衣」の字を当てていたらしい。いまでも職場で制服を着ている人や、子どもたちが制服を着ているような家庭では、衣替えに季節の移りを実感するはず。
タンスや押入れが普及するようになると、季節に合わせて必要な衣類を出し入れすることも、衣替えと呼ぶようになった。ひと昔前は衣替えの季節になると、タンスの中の夏物を全部引っ張り出して、それらをきれいに洗濯して、押入れにしまってあった秋冬物と入れ替えた。主婦にとって衣替えは大きな「イベント」だった。
最近では各部屋に大きなクローゼットやウォーキングクローゼットがついている住宅が増え、季節ごとに衣類を出し入れする必要がないという家庭も増えている。そのため特にマンション住まいの人などは、大がかりな衣替えを行わない人も多いようだ。
衣替えは、手間はかかるものの、次に紹介するようにいろいろなメリットがある。
(1) 衣類のメンテナンスのきっかけになる
衣類の汚れやほころびなどを日ごろからこまめにチェックし、メンテナンスを怠らない自信がある人は別だが、そうでない人にとって年に2回やってくる衣替えは衣類のメンテナンスを行う絶好の機会だ。
(2) 不要な衣類をチェックできる
衣類の汚れや傷みなどをチェックする際に、あきらかにこの夏一度も着ていない衣類があったら、別によけておこう。それはその衣類が「不要」のサインかもしれない。衣替えは不要な衣類を思い切って処分する良いチャンスだ。
(3) クローゼットや押入れなど、衣類の収納も見直せる
不要な衣類が処分できれば、その分収納スペースが増えるわけだから、クローゼットや押入れなどの収納の見直しができる。それによっていままでクローゼットや押入れの外に置かれていたものが収納でき、限られた住空間を有効活用できる。
まずはクローゼットや押入れへ収納する際の衣類のメンテナンスだが、ポイントは3つだ。
(1) 十分な汚れの除去
夏物の衣類のメンテナンスのポイントは、汗によるシミを防ぐこと。お気に入りで何度も着た服は今はシミになっていなくても2度洗いが原則。少しでも汗が残っていれば必ずシミになってしまうからだ。
チェックして既にシミになっているものがあれば、ラベルをチェックしその衣類にあった漂白剤で染み抜きしよう。
それでも落ちなければクリーニング屋さんに相談だ。
(2) 徹底した乾燥
シミと同じくらい注意したいのがカビ。夏の湿気が残ったまま収納するとカビが生えやすい。とくに今年は残暑が厳しく蒸し暑い日が続いたから、夏物をしまう前には徹底した乾燥が必要だ。
クリーニングから戻ってきた衣類もビニールのカバーがついたまま収納してはダメ。湿気が残ってしまうので必ずカバーをはずし、できれば天日に干すなどして収納したい。
また引き出しや衣装ケースに収納する際は、乾燥剤を使うのも効果的。のりやお菓子などの袋に入っている乾燥剤も利用できる。
(3) 念入りな防虫対策
お気に入りの衣類を来年の夏も安心して着たいなら防虫対策も念入りにしたい。密閉性の高い場所ほど防虫効果は高いので、ウール製品などはクローゼットにつるすより密閉性のある衣装ケースなどに入れたほうが安心だ。
防虫剤の気化した成分は空気より重いので、衣類より上に置くのがポイント。
ただし衣類に直接防虫剤を触れさせたり、異なる種類の防虫剤を一緒に使うと、化学反応を起こして衣類にシミができる危険があることも覚えておきたい。
不要な衣類をチェックするには「この夏一度も着なかった物は捨てる」など、自分なりのルールを決めて、ある程度、機械的に分類していくのがお薦め。ひとつひとつ「これは必要か」と考えていると結局捨てられない。
どうしても踏ん切りのつかない場合は、この夏着なかった衣類をひとつにまとめて保管し、もし来年も着なければ捨てるというルールをつくってみるのもいい。
何度も繰り返し洗うことの多いTシャツなどは2年で寿命がくるというから、それも目安になるだろう。
クローゼットへの収納はゆとりが大事。ぎゅうぎゅうだと襟などの型くずれの原因になる。最大収納量の8割ぐらいを目安にするといい。また丈の長い物は長い物同士、並べてかけると整理しやすい。またカビ対策でも触れたが、クリーニングの際に入れられたビニール袋のまま収納するのは避けること。どうしてもカバーを掛けたい場合は不織布など、通気性のある素材を選ぼう。
クローゼットに衣類をを効率よく収納するには、適当な大きさのタンスや重ねた衣装ケースを使うと便利だ。この際、同じ段やケースに異なる種類の繊維でできた衣服は入れないほうが良い。さらに湿気は下のほうに溜まりやすいので、上段には絹やカシミヤなどデリケートな繊維の衣類を、一番下には麻など比較的湿気に強い素材でできた衣類を収納すると良い。
押入れも突っ張り棒などで衣類がつるせるようにすれば、クローゼットと同様の感覚で収納できる。
ところで畳んだ衣類を重ねて収納すると、どこに何があるか分かりにくいし、取り出すとせっかく収納したほかの衣類がぐちゃぐちゃになってしまう。そこで畳んだ衣類は縦に収納したいのだが、これがなかなか難しい。そこでちょっとした裏技を紹介。
衣類を縦にするのではなく、引き出しや衣装ケースを縦にして、そこに衣類を横にして積んでいくのだ。そうすると衣類が自分の重さで薄くなり思った以上にたくさん収納できる。
「クローゼットの中にすべての衣類が入っているから、衣替えなんて関係ない」なんて言わずに、衣替えを不要な衣類を処分する機会、クローゼットの収納を見直す機会と考えてみてはどうだろう。
さわやかな秋をもっともっと快適に暮らせるはずだ。
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