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2012年7月30日 (月)

街頭テレビでプロレスを中継するのって、著作権法的に大丈夫なの?

街頭テレビでプロレスを中継するのって、著作権法的に大丈夫なの?
Photo: iStockphoto / thinkstock

7月30日はプロレス記念日。1953年のこの日、日本プロレス界の父と呼ばれる力道山が中心となり、日本プロレスリング協会を結成したことにちなんでいる。

当時、開始されたばかりのテレビ放送が追い風となって、瞬く間に全国的な人気を獲得したプロレス。中継の時間には繁華街や鉄道駅、百貨店、公園などに設置された街頭テレビに人だかりができた。

例えばWikipediaには、カナダ出身のタッグチーム、シャープ兄弟が来日した際のエピソードについて、こう記載されている。

「1954年に世界タッグ選手権者として来日し、2月19日に力道山・木村政彦組とタッグマッチで対戦。この試合が日本初のプロレスの国際試合とされる。日本テレビとNHKが同時中継し、新橋駅西口広場の街頭テレビには2万人の群衆が殺到したという」

新橋駅西口広場に設置されたテレビは2台で、しかも大きさは今でいう27型程度。遠目から、豆粒サイズであっても力道山の勇姿をひと目みたい、そんな方々が大勢いたと考えると当時の人気の凄さがうかがえる。

しかし、ここで気になるのが、近ごろネット上で頻繁に取り沙汰される著作権の問題。テレビ局が権利を持っている番組を、勝手に大勢で共有することは違法ではないのか、という疑問の声がOKWaveなどにもアップされている。これには著作権法第38条3項が適用されるようだ。

「放送され、又は有線放送される著作物(放送される著作物が自動公衆送信される場合の当該著作物を含む。)は、営利を目的とせず、かつ、聴衆又は観衆から料金を受けない場合には、受信装置を用いて公に伝達することができる。通常の家庭用受信装置を用いてする場合も、同様とする」

つまり法律的には、街頭テレビは有料化しなければ何の問題もない、ということ。しかしこの法律は、インターネット放送には適用されないのでご注意を。その理由は文化庁のホームページ内にある「著作権法の一部を改正する法律の制定について」に記載されている。

「権利制限の対象となる自動公衆送信(送信可能化)は、専ら原放送の放送対象地域内において同時再送信が行われる場合に限られています。一般に、個人が行うインターネット送信については、原放送の放送対象地域に限定して同時再送信することは困難であり、この地域要件があることにより、専ら放送対象地域内に限定して同時再送信をすることができないインターネット送信は、権利制限の対象とはならないことになります」

テレビ番組が放送される地域外に、無許可で番組を流すことが違法というわけ。著作権を侵害した場合は、民事訴訟の対象となったり、10年以下の懲役または1000万円以下の罰金に処せられたりと、なかなか重い罪が適用される。

街頭テレビのプロレス中継ようにスポーツなどを大勢で観戦して盛り上がりたい。そんな純粋な気持ちであっても、ネットを介する場合は法律に抵触しないかを確認したほうがよさそうだ。

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