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hato
2012年6月10日 (日)

3年で取り壊し予定のシェアハウス。岩風呂、ピザ窯… 住人が自由に改装中

真っ白なキャンバスに向かって思うまま筆を動かすように、住まいもフリーハンドで、好きなようにつくってみたい。設計図どおりに組み立てていくのではなく、色んなことを試して、実験したい。そんな気持ちにこたえるユニークな賃貸物件をご紹介します。2012年2月にオープンしたシェアハウス、『シェアデザイナーズカレッジ たまプラーザ』です。

シェアデザイナーズカレッジ たまプラーザ

■シェアハウスとは

最近は物件数も増え、多くの人に知られるようになってきた「シェアハウス」。そもそもどんな住まい方なのか、おさらいしてみましょう。

「シェアハウス」とは、複数の入居者がそれぞれに個室を持ち、キッチン・リビング・バス・トイレといった設備を共用しながら暮らす共同住宅を指します。シェア住居とも呼ばれることがあります。

共有=シェアすることで、充実した設備や広々した空間を利用できるという利点もありますが、何よりシェアを通じて生まれる入居者同士の出会い・コミュニケーションが醍醐味と言ってもよいでしょう。特に震災以降、ひとりで住むことに不安を覚え、シェアハウス暮らしを希望する人が増えているといいます。

■物件自体が、3年間かけて完成するアート作品

シェアデザイナーズカレッジ たまプラーザ
『シェアデザイナーズカレッジ たまプラーザ』があるのは東急田園都市線たまプラーザ駅から徒歩12分、閑静な住宅地の中。こちらの建物、もともとは昭和44年に建てられた独身寮。その後、約20年間にわたり外国人専用のゲストハウス(宿泊施設)として運営されてきました。

ところが3.11の影響で滞在者たちが一斉に退去・帰国。一度は空っぽになってしまいましたが、「3年間は建物を残したい」というオーナーの意向を受けた株式会社シェア・デザインがリノベーションを手がけ、2012年2月に「3年間限定の」シェアハウスとして生まれ変わったのです。

シェアデザイナーズカレッジ たまプラーザ
この物件の最大の特徴は、取り壊しを前提としているため各部屋の改装がかなり自由であることでしょう。というよりむしろ、管理・運営を行うシェア・デザインの麻生次郎氏いわく「やっちゃダメなことは一切ない」。

専有部も共用部も、壁も天井も、塗っても貼っても打ってもいい。原状回復は不要。例えば隣り合う2室をカップルで借り、壁を抜いて広いワンルームに改装するのもOK(※建物の構造上問題ないことが確認された場合)というから驚きます。

すでに入居している部屋では、ドアに大胆なペイントが施されていたり、外国の街角を思わせる時計が廊下へ飛び出していたり。共用スペースでも「部屋、どこまで(改装)やった?」なんて会話がよく聞こえてくるのだとか。筆者が取材で訪れた際には、共用部の下駄箱を塗っている人の姿もありました。

■ビリヤード台、卓球台、防音室に岩風呂。遊び心を刺激する共用設備

おそらく訪れた人全員が目を見張るのが、豪華な共用空間と設備。
70畳ものリビングは、時を重ねた味わいのある家具やビリヤード台を配した瀟洒な空間。肩の力が抜けている感じが大人です。

シェアデザイナーズカレッジ たまプラーザ
実はこうした家具の多くは、アンティークショップとのタイアップで設置されている売り物なのです。普通に使うことができますが、値札が付けられており、オンラインショップで購入可能。そして売れた家具の代わりに、また新しい家具が届けられる仕組み。

つまりシェアハウス入居者にとっては生活の中で上質なアンティーク家具に触れることができる一方、家具店にとっては、このリビングがお客さんに商品を見てもらえる倉庫兼ショールームでもあるのです。なんてユニーク!

シェアデザイナーズカレッジ たまプラーザ
シェアデザイナーズカレッジ たまプラーザ
リビングのお隣には、左官職人お手製のピザ釜、業務用コンロ、ビールサーバーを備えた広大なキッチン。本格的な調理にも、大勢のゲストを招いてのイベントにも適しています。入居者同士の交流も盛んで、パーティーも頻繁に開かれている様子。

シェアデザイナーズカレッジ たまプラーザ
シェアデザイナーズカレッジ たまプラーザ
またシャワーブースには手づくりの岩風呂が併設され、エントランスには洒落た卓球台が。しかもこちら、日本に3台しかないPUMAのスペシャルライン製品というこだわりっぷり。

このほかオーガニック農園、シアタールーム、改装用の電動工具やシェアカー(DIYの素材や画材の調達用!)まで……。「好きにやっていい」と言っても、何もないところにただ投げ込まれるのではなく、住まい手をワクワクさせ「こんなことやりたい!」を引き出してくれるキッカケがいろいろな形で仕掛けられているのですね。

■学び、創る。クリエイターの育つシェアハウス

実はこちらの物件、レコード会社と連携して、東京以外の地域で発掘された若いミュージシャンたちに住まいを提供するなど彼らのデビュー支援までしています。入居者なら誰でも24時間利用可能な防音室、リビングの隣にはドラムセットやピアノのある多目的スペースがあるなど、音楽練習に適した環境を完備。シェアハウス内で開催されるイベントで演奏を披露する機会もあります。

シェアデザイナーズカレッジ たまプラーザ
彼ら以外にも入居者にはミュージシャン、アーティストなどが多いそう。「カレッジ」の名に相応しく、クリエイターの卵たちがお互いに刺激を与え合い、のびのび成長していける場所となりつつあるようです。

家賃は4万3000円~5万3000円+共益費1万5000円。無線LAN完備、WOWWOWとスカパーが視聴可能。トイレットペーパーや洗剤など日用品の補給・ゴミ出しは管理人、共用部の清掃も専門業者によって週5回程度行われています。

現在の入居者は社会人が中心で、男女比はほぼ1:1。建物はA棟・B棟・C棟に分かれており、全59室。残念ながらただいま満室とのことですが(2012年4月末時点)空室待ちも可能だそう。興味のある方は一度問い合わせてみては?

シェアデザイナーズカレッジ たまプラーザ 問い合わせ先http://sharedc.jp/inquir/

オシャレオモシロフドウサンメディア ひつじ不動産(写真提供)
HP:http://www.hituji.jp/

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