「小岩」と名の付く駅はJR線に「新小岩駅」(葛飾区)、「小岩駅」(江戸川区)京成本線に「京成小岩駅」(江戸川区)と3カ所ある。JR線の駅はどちらもアーケードのある商店街や飲食街、賑やかなネオンのある歓楽街の様相だが、京成小岩駅は静かな住宅地で乗降客数もJR小岩駅に比べると8分の1と少なく、近くには広い河川敷の江戸川や公園、親水緑道など緑地も目立つ落ち着いた環境だ。
ラトリエ・ドゥ・シュクルがある駅北側は、江戸川区北小岩と葛飾区鎌倉の住宅地が広がっている。オーナーシェフの白岩操雄氏は、高級和食割烹で知られる「青柳」でシェフドゥパティシエを務め、いち早く日本野菜などをデザートにとりいれた異才で、この地でその技を発揮している。
スイーツ番長(以下、番長)「昨年10月に開業したそうですが、以前はどちらで仕事をされていたのですか?」
白岩操雄シェフ(以下、白岩)「それまではお隣の江戸川駅付近で2009年から当店を営んでいました。ところが昨年、家主との店舗契約で移転せざるを得なくなって、近隣で物件を探していたら、すぐ隣駅のココが見つかりまして。電話番号が変わらないぐらいに、ごく近い移転距離です。」
番長「京成沿線にこだわりがあったのですか?」
白岩「私の住まいの最寄が江戸川駅なのですが、周辺の住宅街は閑静で、高層ビルなどが無く空が近く感じられて気持ちいい街なのです。そもそもお客さんと対話できるお菓子屋さんをやりたかったので、地元のお客さんの顔が見える感覚があるこのエリアから離れるつもりはありませんでした。」
番長「常連のお客さんができたところでの移転はご苦労があったのでは?」
白岩「確かにおっしゃるとおりですが、広い物件が見つかりましたので、前の店でやれなかったことが実現できたりと、良いこともあります。」
番長「それはどのようなことですか?」
白岩「フリースペースを設けることができました。セルフ方式ですが、コーヒーなどと一緒にスイーツも楽しんでいただけます。あとはキッズコーナーです。この辺りは小さなお子さんのいるニューファミリーも多く、ママさんたちにも落ち着いてお菓子を選んでいただいています。それとテラスにはワンちゃん連れの方にも立ち寄っていただけるように、リードフックや水飲み場も設えました。」
番長「平日ですがお昼過ぎからは、年配のお客さんも多く来店していますね。」
白岩「この辺りには古くからお住まいの方もいらして、お年寄りの方にもご利用いただいています。車椅子の方でも入店出来るように段差を無くしバリアフリーにしました。和三盆プリンやオーブンで3時間じっくり焼き上げるチーズスフレなどが人気です。ケーキ1つでも、その日のオヤツとして気楽に立ち寄ってほしいのです。それこそ毎日でも(笑)。」
番長「オヤツといえども、美味しく本格的なものを楽しみたいですね。」
白岩「はい。当店ではバターはすべて発酵バターを使用しています。甘味には和三盆糖なども用いて、ナチュラルでリッチな美味しさを演出して楽しんでいただいています。一度に沢山のケーキをつくって、つくり置きするのではなく、少量でもフレッシュなものを食べていただけるように心がけています!」
店内のいたるところに「カエル」のオブジェやアクセサリーなどが見受けられる。移転前の店頭にあった「カエル」の置物から、地元では「カエルのケーキ屋さん」と呼ばれるようになり、いつの間にかお客さんが、カエルをモチーフにしたものを持ち寄ってくれるようになったのだとか。今や「カエル」がお店のシンボルとなっているそうで、こんなところにもお店と地元のお客さんの触れ合いが垣間見られる、幸せ溢れるパティスリーだ。
●シュークリーム(200円)

あられ糖と香ばしいアーモンドがのったさくさくのシュー生地に、 注文後にバニラビーンズをちりばめたくちどけの良いカスタードクリームをめいっぱい詰めました。 その美味しさを存分に楽しむために30分以内に食べてほしいと、白岩シェフ。
●ガトー・フレーズ(380円)
●蓮と栗のパウンドケーキ(1000円)
シェフお気に入りスポット 「江戸川河川敷・江戸川グラウンド」
野球場(24面)、 少年野球場(12面)、 ソフトボール場(3面)、 サッカー場(5面)、少年サッカー場(4面)、 ラグビー場(1面)、運動場兼ラグビー場(1面)、 ゲートボール場(24面)、と雄大な江戸川の流れを望む広大な河川敷。芝生の広がる土手に腰をおろせば、気分は”寅さん”。「散歩したり、家族連れが遊んだりピクニックしたり、もちろん運動したり。人と自然の温もりが感じられる場所なんです」と白岩シェフ。
HP:http://www.city.edogawa.tokyo.jp/shisetsuguide/
白岩操雄シェフProfile
1972年生まれ 大分県出身
高輪プリンスホテル入社後、料亭 青柳でシェフドゥパティシエ、会員制レストランCITY CLUB OF TOKYOにてエグゼクティブ・ペストリーシェフを務めた後に2009年4月京成本線江戸川駅周辺にラトリエ・ドゥ・シュクルをオープン。
ShopData
L’ ATELIER DU SUCRE(ラトリエ・ドゥ・シュクル)
東京都江戸川区北小岩6-5-5
Tel. 03-6458-9205
営業時間 10:00~19:00
月曜日定休
京成本線京成小岩駅より徒歩3分
HP:http://latelierdusucre.com
生ケーキのショーケースが小型なのは、つくり置きをせず、常に新鮮なものを提供したいというシェフの想いからくるものだ。
(取材、著、写真:スイーツ番長 / 取材、データ記事:蓮沼ちひろ)
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