住宅と店舗がひとつになった店舗併用住宅。生活の場と仕事場が隣接していれば、家族との時間もとりやすく、仕事も効率的にできそう。何より、店舗の外観も含めて理想の店づくりがしやすいのがメリット。でも、気になるのが建てるための資金調達などお金のこと。店舗が付いている住宅の場合、住宅ローンは借りられるのだろうか?
■ 住宅ローン利用は店舗面積の割合とこれまでの経験がカギ
店舗など事業を行う建物を建てる場合、事業資金としての借り入れを行うケースが一般的。でも、その店舗が住宅とひとつになっている場合は? 事業資金融資よりも、金利が低めの住宅ローンでまとめて借りてしまえれば返済負担も軽くなって安心なのだが……。そこで、某地方銀行の融資担当者に聞いてみた。
「店舗部分の面積が建物全体の2分の1を超える場合は、住宅部分は住宅ローンで、店舗部分は事業資金としてのローンと2本立てになるケースが多いです。しかし、居住部分の面積が2分の1以上あれば、店舗部分も住宅ローンに含めての取り扱いになる銀行が多いですね。ただし、店舗併用住宅は規模が大きくなる分、融資額も大きくなります。そのため、自己資金額にもよりますが、銀行によってはこれまでに事業の実績がない場合や未経験の分野での起業の場合は、床面積などの条件をクリアしていても事業計画を個別に審査するところも」
つまり、住宅ローン1本でまとめて借りられるかどうかは「店舗部分の面積」「その店舗で行う事業の経験」「しっかりした事業計画」がポイントになるということだ。
また、注意が必要なのは、店舗部分で住宅ローンの対象になるのは「建物部分のみ」ということ。住宅部分はキッチンなどの設備機器も住宅ローンの対象になるが、店舗部分で使う調理設備や什器などは自己資金で調達するか、事業資金としての融資を利用する必要がある。
店舗併用住宅に対する住宅ローンの融資は、銀行によっても対応が違ってくる。これまでも事業を行っていたのなら取引銀行へまずは相談を。経営は初めてという場合は、ひとつの銀行で断られたからといってすぐにあきらめずに、複数の銀行をあたってみるといいだろう。
■ 床面積の2分の1以上が居住用なら住宅ローン控除も受けられる
住宅ローンを利用して住宅を取得した場合に、年末のローン残高に応じて所得税が10年間控除される「住宅ローン控除」。店舗併用住宅の場合でも、床面積の2分の1以上が居住用の建物であれば、この減税措置を受けることができる。ただし、店舗部分に対する融資には適用されないので注意。
また、親や祖父母からの住宅取得資金の贈与に対して、1000万円までは贈与税が非課税になる制度も、床面積の2分の1以上が居住用の場合は制度の対象となる。
住宅ローンや税金の優遇制度をできるだけ有利に活用するためにも、早めに銀行や設計・建築を依頼する会社に相談するのがオススメだ。
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