■家賃無料で再出発までの仮住まいを提供
東日本大震災の発生から4カ月あまり。現在も行政・民間を問わず、復興に向けてさまざまな形で被災者の生活支援が進められている。
そんな中で注目を集めているのが、住まいを探している被災者と、空き物件や空きスペースを提供したい個人や会社を結びつけるためのマッチングサイト。そうしたサイトのひとつに、不動産や建築関係者の有志によって立ち上げられた「仮り住まいの輪」がある。既存の空き住宅を利用することで、仮設住宅を新設するよりも早く住まいを見つけられるのが利点だ。
ここで探すのはあくまでも「再出発までの一時的な仮住まい」なので、原則的に当初の契約期間は1~3カ月と限定されている。家賃はなく(物件により条件が異なり、光熱費は実費で必要なケースも)、住宅のほか自宅の空き部屋や離れなどの空きスペースを提供するケースもある。
サイトでは仮住まいを提供する人/探したい人がそれぞれ登録でき、物件情報には受け入れ可能人数や期間などの条件に加え、顔写真や自己紹介、メッセージが記載されていることも。貸す側の人となりが伝わってくることで、利用者の安心感も高まりそうだ。一方、探す側は「こんな部屋/家を借りたい」という自分のリクエストを掲載できる。
■ネットが使えない被災者へのサポートも
仮り住まいの輪実行委員会の大西倫加さん(さくら事務所)によると、「6月時点での物件登録数は250件を超え、利用者からは120件以上の問い合わせが入っています。最近では『夏休みの間だけ、母子を別の場所に住まわせたい』という福島在住の人からの問い合わせが目立ちますね」とのこと。物件に関する交渉や契約は当事者同士が直接行うため、正確な成約数は把握しきれていないが、実行委員会へ報告されているだけでも20件以上が成約に至っているそう。
6月中旬からは新たに、仮住まいに関するサポートをしたい個人・法人の情報を書き込める機能を設置。インターネット環境のない人やパソコンを使えない高齢者などに代わって、必要項目の入力や相手との交渉、土地勘のない地域での内見同行といったサポート情報を掲載できるようになった。
有志ボランティアからなる実行委員会のメンバーは、休日や夜間など仕事の合間を縫って、サイトの普及やサポート内容の充実化に取り組んでいるそう。不動産や建築業界のネットワークを駆使したサポートで、被災者が1日でも早く安定した生活を送れるようになることを期待したい。
仮り住まいの輪(仮り住まいの輪 実行委員会)
https://www.karizumai.jp/
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